メールマガジン 12月
今回は、AIのこれからについてです。
ChatGPTが我々の生活のなかでも日常的に使われ始めた感がありますが、最先端ではさらにAI AgentsとかAgentic AIというような新たな概念をベースとしたシステムに進化しつつあるようです。といってもこれらがどういう概念なのかもわからないので、以下にそれぞれの定義についてまず触れてみます。
① 生成AI・・ChatGPTに代表される入力に応じてコンテンツを生成するAI
② AI Agents・・特定のタスクを自律的に実行するAI
③ Agentic AI・・複数のAI Agentsが協調して複雑な目標を達成するシステム、「複数のAI Agentsが特定の役割を担当しながら、目標に向かって協調的に動くように設計されたシステム」ということだそうです。
さらに具体例で違いをみてみますと、ユーザーが「来週の出張計画を立てて」と依頼したとします。
① ChatGPTでは、「出張計画を立てるためには以下の情報が必要です。目的地/日程/予算/目的、これらを教えていただけませんか」と答えてきます。情報をすべて与えれば計画案を「文章で」提案してくれますが、実際の予約はとれません。
② AI Agentsでは、カレンダーのAPI(Application Programming Interface、アプリケーション同士をつなぐ窓口)で来週のスケジュールを確認→過去の出張履歴から好みのホテル・航空会社を特定→航空券検索サイトで最適な便を検索→ホテル予約サイトで宿泊先を検索→総合的なプランを提案。ただし、実際の予約は人間が確認後実行します。
③ Agentic AIでは、スケジュール管理Agentでカレンダーを分析し最適な日程を提案→交通手配Agentで航空券、電車の最適ルートを検索・比較→宿泊手配Agentでホテルを検索・比較し候補を提示→予算管理Agentで全体コストを監視し、予算内での最適解を提案→統合管理Agentで各Agentの結果を統合し、最終プランを作成します。各Agentが並行して作業するため、単一のAgentより効率的で、ひとつのAgentが失敗しても、他のAgentが代替案を提示できることがポイントです。
生成AIは「強力なエンジン」として機能しますが、それだけで業務に必要な「行動の一貫性」や「連携処理」をこなせません。そこを補うのが、生成AIの言語理解、生成能力を「思考エンジン」として活用しながら、そのうえに「行動力」と「協調性」を追加したのがAI Agentsであり、Agentic AIだそうです。
AI Agentsが機能していくためには、さらにRAG(検索拡張生成、Retrieval-Augmented Generation)という技術が必要と言われています。生成AIはインターネットにない情報(例えば、企業の開発情報や顧客情報のような社外秘情報等)に関して調べた場合、信頼できない情報(フェイク)や出所のわからない情報等によって間違った回答するリスクがあります。秘伝のレシピノートに書いてある情報にはアクセスできませんから、最適解とは言えないわけです。RAGは自分の持っている情報を教えて、それも使って回答をしてもらう仕組みです。
と、ここまで書きまして、AIの進化に驚きつつ、そのスピードの速さについていくのは大変だと改めて思います。このAgentic AIが実際のロボットに搭載されて、物理的な作業を自律的に行うようになると言われますから、鉄腕アトムやターミネーターの世界が近いうちにやってくると言うことですね。
(T)

